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採用コンサルの費用は?相場・料金・比較・失敗しない選び方完全ガイド

中小企業向け採用コンサルティングのGrue(グルー)

「採用コンサルで採用費が抑えられるのか」
「費用はどれくらいが普通なのか、相場感が全くつかめない」
「安いところに頼んで失敗するのは怖い。でも高いところを選ぶ根拠もない」

求人広告を出しても応募が増えない。
担当者だけでは改善が追いつかず、採用の停滞が事業成長の足かせになる。
その状況を脱するために採用コンサルが選択肢に浮かぶものの、
実際にどれくらいの費用が必要で、どこまで任せられるのかが分かりにくいのが実情です。

採用は失敗すると大きな損失に繋がり、反対に成功すれば企業の未来を変える投資にもなります。だからこそ、感覚ではなく確かな判断基準が必要です。

今回は元事業会社の人事で現役採用コンサルの筆者が、採用コンサルの費用相場と料金体系の違い、比較のポイントを整理し、業者選びで迷わないための基準をわかりやすくまとめました。

まずは、多くの企業が判断材料としている費用相場から見ていきましょう。

採用コンサルの費用相場は?【結論:月20〜50万円+成功報酬30〜120万円】

採用コンサルティングの費用は、一般的に「月額型」と「成功報酬型」が中心です。
相場は、月額20〜50万円前後、成功報酬は1名あたり30〜120万円ほどが主流です。

この金額は、多くの企業が採用にかけている媒体費や人的リソース、改善に必要な工数を踏まえた市場平均です。
相場より極端に安い場合は、支援範囲が限定されている、担当者の経験値が十分ではない、内製化支援が含まれない、といったケースが多く、結果として成果が出にくいことがあります。

採用コンサルの費用は、単なる支出ではなく、「採用の仕組みを整えるための投資」と考えることが大切です。
応募が集まらない、面接辞退や内定辞退が多い、採用担当者の負荷が高い、といった課題を放置すると、採用機会の損失や既存社員の疲弊につながり、結果的により大きなコストが発生します。(目に見えないコストも多く企業成長の妨げになっていることも)

一人の採用失敗により発生する損失は、オンボーディング費用、給与、人件費、機会損失などを含め、400〜800万円規模に達することがあります。
月20〜30万円前後のコンサル料で採用プロセスが改善し、必要な人材を確保できるのであれば、費用対効果としては十分に合理的です。

費用を比較する際に重要なのは、単に値段の高低を見ることではありません。
「どこまで支援してくれるのか」「成果をどの指標で共有するのか」「内製化にどれだけ寄与するのか」といった視点で判断することが、結果として失敗を防ぎます。

次の章では、費用が変動する理由と料金体系の違いについて整理し、判断のポイントを詳しく解説します。

採用コンサルの費用相場一覧(数字で理解)

採用コンサルの費用は、支援の内容や担当範囲によって大きく幅がありますが、まずは全体像を掴むことが重要です。ここでは、一般的な料金体系ごとの相場と、それぞれがどんなケースに向いているのかを整理します。

以下は、国内で広く利用されている採用コンサルサービスの料金帯の目安です。

料金相場まとめ表

料金体系相場向いている企業主なメリット
月額型20〜50万円採用の仕組みを整えたい企業内製化・改善が早い
成果報酬型1名30〜120万円とにかく採用人数を確保したい企業初期費用がかからず、採用成功時のみ支払い
ハイブリッド
(月額+成功報酬)
月額30〜40万+成功報酬中長期採用+質にこだわる企業運用を任せながら採用数に応じた柔軟な契約が可能
ハイブリッド
(月額+都度発注)
月額15〜30万円+必要な業務を都度課金採用ノウハウを蓄積しながら、柔軟に支援を受けたい企業戦略・内製化をベースに実務を調整可能。費用の透明性が高い。
スポット相談1〜5万/時間方向性だけ知りたい企業最小コストでプロの見解を得られる

採用コンサルの費用を見るときに重要なのは、単に金額だけを比べることではありません。
同じ月額20万円であっても、媒体運用だけを行うサービスなのか、採用戦略の設計や選考プロセス改善、面接官教育、内製化支援まで含むのかによって、得られる成果は大きく変わります。

また、成功報酬型は一見リスクが低いように思うかもしれませんが、難易度の高いポジションや専門職の場合は金額が高くなり、結果的には割高になるケースもあります。反対に、採用人数が明確で短期間で結果を出したい場合には合理的な選択肢になります。

まずは自社の採用課題が「中朝的的な質の改善」なのか「直近の人数確保」なのか、どちらを優先したいのかを整理することが、最適な料金体系を選ぶ第一歩です。(「直近の人数確保」の場合は、採用コンサルではなく採用業務代行(RPO代行)へお願いした方がいいケースもあります。)

次の章では、費用がどのように変動するのか、その要因について具体的に説明します。

料金が大きく変動する5つの要因

採用コンサルの費用は、一律で決まっているわけではありません。
同じ「採用コンサル」というサービスでも、依頼内容や採用状況によって必要な工数が大きく異なるため、費用の幅が生まれます。
ここでは、料金が変動する主な理由を5つに整理して解説します。

1. 採用難易度と求人市場

求める人材の専門性や採用の競争状態によって、必要な戦略や支援内容は変わります。
例えば、Webエンジニアやデータ人材など需給バランスが厳しい職種は、応募獲得までに時間と工数がかかるため、費用が高くなる傾向があります。
逆に、比較的採用しやすい職種の場合は、よりシンプルな支援で成果が出るケースもあります。

2. 求人数と採用計画の規模

「1名だけ採用したい」のか、「年間で複数名採用したい」のかで、必要なリソースは大きく変わります。
採用計画が大きいほど、戦略設計や候補者コミュニケーション、媒体運用の工数が増えるため、月額料金が高くなります。
複数ポジションの同時採用や大規模採用の場合は、特に費用が上がりやすい項目です。

3. 支援範囲(伴走か、実務代行か)

支援範囲は料金に最も影響する要素の一つです。
戦略づくりや改善提案に留まるのか、求人票作成や面接代行まで行うのかによって、必要な工数は大きく変わります。
「伴走型(内製化支援)」は成果の再現性を作る点で価値が高く、
「完全代行型(採用業務代行: RPO代行)」は短期で成果を出しやすい一方、費用は高めになる傾向があります。

4. ターゲット領域(中途・新卒・専門職・地方/都市圏)

求職者の動きや採用戦略は領域ごとに異なります。
中途採用はスピードと歩留まり改善、新卒採用は母集団形成とスケジュール管理が重視され、求められる支援内容が大きく変わります。
また、地域や業界によって採用市場の状況も異なるため、それに合わせた工数の調整が必要になります。

5. 実績・担当のレベル

担当者の経験値は費用に直結します。
採用成功の蓄積が多いコンサルタントほど、課題の発見や改善の精度が高く、短期間で成果を出しやすくなります。
反対に、費用が安い場合は経験値が少ない担当がアサインされるケースもあり、結果として改善スピードが遅くなることがあります。


料金の違いは「高い・安い」の単純比較だけで判断すると失敗しがちです。
自社の採用課題に対して、どの領域で支援が必要なのかを明確にすることで、
適切な料金体系や業者選びがしやすくなります。

次の章では、それぞれの料金体系のメリットとデメリットを整理し、
どんな場合にどの選択肢が適しているのかを解説します。

採用コンサルの料金体系とメリット・デメリット

採用コンサルティングには、主に「月額型」「成功報酬型」「ハイブリッド型(月額+成果報酬)」「ハイブリッド型(月額+都度発注)」「スポット相談」の5つの料金体系があります。
それぞれに特徴と向いているケースが異なるため、料金だけではなく、自社の採用状況との相性を踏まえて選択することが大切です。

以下では、代表的な料金体系について整理します。

月額固定型

一定の月額料金を支払う形式です。
採用戦略の設計から媒体運用、面接プロセス設計、内製化支援など、継続的な改善を前提とした支援が中心になります。

メリット

  • 採用の仕組みが整い、継続的に改善できる
  • 採用担当者の負担軽減や属人化の防止につながる
  • 打ち手の質が安定し、再現性を作りやすい

デメリット

  • 短期成果のみを求めるケースには向かない
  • 一定の費用を毎月確保する必要がある

向いている企業

採用活動を根本から改善したい企業、採用体制を強化するフェーズにある企業、担当者の育成も視野に入れている企業

成功報酬型

採用が成立したタイミングで費用が発生する成果連動型の支援です。初期費用がかからず、短期で人数確保を優先したい企業が利用する傾向があります。

メリット

  • 採用が決定するまで費用が発生しない
  • 採用人数を短期間で確保したい時に有効

デメリット

  • 難易度の高い職種は金額が高くなりやすい
  • 採用人数の確保が優先され、質が担保されにくい
  • 採用ノウハウが社内に残らない

向いている企業

「まずは人を入れたい」「欠員補充を急いでいる」など、短期成果を優先する企業

ハイブリッド型(月額+成功報酬)

月額支援で採用活動全体を設計・実行しつつ、成果に応じて報酬を支払う形式です。改善と成果を同時に狙いたい企業に選ばれています。

メリット

  • 採用の質とスピードを両立できる
  • 成果に対する責任が明確になりやすい
  • バランスの取れた支援形態として定着しつつある

デメリット

  • 成功報酬が加わることで、総費用はやや高くなりやすい

向いている企業

「中長期で採用の仕組みをつくりたいが、採用成果も出したい」という企業

ハイブリッド型(月額+都度発注)

月額で戦略・伴走支援を受けつつ、求人票作成・スカウト配信など必要な実務はスポットで発注する形式です。費用のコントロール性と柔軟性に優れます。

メリット

  • 必要な業務に絞って課金でき、無駄が出にくい
  • 戦略支援と実務支援をバランスよく受けられる
  • 内製化やノウハウ蓄積につながりやすい

デメリット

  • 都度課金の設計によって費用感に差が出る
  • 全部任せたい場合には煩雑さを感じる可能性もある

向いている企業

採用の土台をつくりつつ、費用と実務範囲を自社の状況に合わせて調整したい企業

スポット相談

1〜2時間単位のコンサルティングで、現状課題の整理や方向性確認を目的としたライトな支援です。

メリット

  • 最小限のコストでプロの知見を得られる
  • 採用戦略の整理や壁打ちに最適

デメリット

  • 実行支援や改善サイクルにはつながりにくい

向いている企業

自社の方向性が正しいか確認したい、採用戦略だけを見直したいという企業


重要なのは、現状の課題と目的に対して、どの形式が最も成果を出しやすいかを見極めることです。
自社の状況を整理したうえで、費用と支援内容のバランスを比較して判断することをおすすめします。

次の章では、費用対効果をどのように考えるべきか、具体的な視点を紹介します。

採用コンサル費用の比較で失敗しないためのチェックリスト

採用コンサルを比較する際に、金額だけを基準に判断してしまうと「思ったような支援が受けられない」「結局、高くついた」という事態につながることがあります。意外とよくあるのは、「月額が高いから色々お願いできるだろうと思ったら、追加費用が色々とかかるケース」や「支援期間が短く、支援範囲が狭いせいで成果につながったのかよく分からないパターン」です。

一方で、月額が安くても戦略支援を軸に、必要な実務だけを選べる柔軟な設計のサービスもあり、企業ごとのニーズに応じた見極めが重要になります。

ここでは、契約前に必ず確認しておきたい項目をチェックリストとして整理しました。複数社を比較する際にも、そのまま評価基準としてご活用いただけます。

ポイント1:成果指標(KPI)が明確に設定されているか

採用活動のゴールが曖昧なまま契約すると、支援内容の評価ができません。
「応募数」「面接率」「内定承諾率」「歩留まり改善」など、具体的な数値目標を共有できるか確認しましょう。

ポイント2:支援範囲が明確か

同じ月額料金でも、求人票作成や媒体運用まで含むのか、提案のみなのかでは成果が大きく変わります。
実務領域まで支援してくれるのか、それとも伴走型なのか、線引きを事前に明確にすることが重要です。

ポイント3:担当コンサルタントの実績は確認できるか

会社のブランド名だけで判断すると失敗しがちです。なぜなら、問題解決能力はメインとなるコンサルタントの手腕にかかっているためです。実情として、チームでコンサルに当たっている場合でも、メインのコンサルタントの手腕がなければプロジェクトがうまく進まないケースが多々あります。
担当者がどんな業界で支援してきた実績があるのかをまずは確認しましょう。

ポイント4:改善サイクルとレビュー体制はあるか

改善のスピードは成果に直結します。
定例ミーティングやデータ分析の頻度、活動報告の内容が具体的かどうかは重要な判断軸です。

ポイント5:内製化支援(ノウハウ共有)があるか

「コンサルに丸投げ」では、支援終了後に成果が続きません。
担当者教育やフロー整備など、内製化に対応しているかどうかは、長期的な投資回収に大きく関わります。


採用コンサルを比較する際に見るべきポイントは、料金の安さや担当者の雰囲気ではありません。
成果を数字で管理できる仕組みと、再現性ある支援体制が整っているかどうかです。

金額そのものよりも、「具体的にどんな結果が期待できるのか」「社内の採用力にどのように貢献するのか」という視点で比較することで、失敗のリスクを大きく減らせます。

次の章では、実際にどれくらいの成果が期待できるのか、費用対効果の考え方を具体例とともに紹介します。

導入企業の成功事例と費用対効果

採用コンサルを導入する目的は、単に「応募数を増やす」だけではありません。
採用プロセスの改善、歩留まりの向上、仕組み作り、担当者の育成など、長期的に企業成長につながる効果を得ることが本質的な価値です。

ここでは、採用コンサルを導入した企業が実際にどのような成果を得たのか、代表的な事例をもとに費用対効果を整理します。

事例A:IT企業(従業員50名)/月20万円で応募数3倍、採用1名を実現

地方拠点のIT企業では、求人媒体に掲載しても応募がまったく集まらず、採用が停滞していました。
採用コンサルの支援により、採用戦略の再設計、求人票のリライト、選考フローの改善を実施したところ、3ヶ月で応募数が約3倍に増加。
その結果、採用が成立し、現場の生産性向上と売上拡大に直結しました。

支援費用は合計60万円でしたが、採用したエンジニアが担当した案件による利益は半年で450万円。
投資回収までの期間は約2ヶ月となり、費用対効果として十分な成果を得た例です。

事例B:製造業(従業員120名)/月額30万円+成功報酬で採用力の内製化に成功

慢性的な人材不足に悩んでいた製造業の企業では、採用担当者が実務をすべて抱え込み、改善が進まない状況でした。
採用コンサル導入後、採用フローの標準化、面接官教育、データ分析の仕組み構築を行い、歩留まりが大幅に改善。
結果として、同じ応募数でも採用に至る人数が増え、採用にかかっていた媒体費を年間で約220万円削減しました。

担当者のスキルが向上したことで、支援終了後も自社で改善を回せる体制が整い、
コンサル費用以上の価値を長期的に得られた事例です。

採用失敗の損失額は1人400〜800万円?いいえ、実際は1,000万円超も珍しくない

採用コンサルの費用対効果を考えるうえで、しばしば見落とされるのが「採用に失敗した場合に企業が負担する損失」です。
内定を出して終わりではなく、採用後の“定着”と“成果創出”が伴っていなければ、それは企業側にとって“高額な失敗”になります。

早期離職・スキルミスマッチ・フォロー体制の崩壊など、さまざまな形で損失は蓄積し、1人あたりの損失額が800万円〜1,000万円を超えるケースも決して珍しくありません。

以下は、一般的な正社員1名の中途採用の失敗により発生する損失のモデルケースです。

項目概算
採用活動コスト(媒体費・工数)50〜150万円
入社後の育成・研修コスト100〜200万円
在籍期間中の給与・社会保険料200〜400万円
現場の生産性低下(フォロー工数)100〜250万円
再採用コスト(やり直し)50〜150万円
事業機会の損失・顧客満足度への影響数十万〜数百万円規模(定量化困難)

合計すると、
最低でも約600万円、状況によっては1,200万円前後になることも十分現実的です。

特に、専門職や採用難易度が高いポジションでは、1名の早期離職がプロジェクトの遅延や売上影響につながることがあり、損失額は実際何倍にも大きくなります。

▼ 特に損失が高額になりやすいケース

  • ITエンジニア・管理職・専門職ポジション
  • 現場が1人減るだけでチームが機能不全に陥る組織
  • 顧客対応や納品スピードに直接影響する職種
  • 採用→離職→再募集→再離職と“負の連鎖”が起きる場合

こうした損失を未然に防ぐために、月額20〜30万円の採用コンサルに半年投資したとしても、総額は120〜180万円。
仮にたった1人でも失敗を防げたとすれば、5倍〜10倍の損失を未然に防いだことになります。

採用は「コスト」ではなく「経営の信用と利益を守る投資」。
金額の大小より、「失敗した時に何が失われるか」を基準に判断する方が、結果的に合理的です。

採用コンサルに依頼すべきか判断するチェックリスト

採用コンサルは、どの企業にも必要なサービスではありません。
状況によっては、社内だけで改善できるケースもありますし、反対に外部の力を早期に取り入れたほうが圧倒的に成果が早くなるケースもあります。
まずは、自社がどの状態にあるのかを整理することが重要です。

以下の項目に、いくつ当てはまるかをチェックしてみてください。

チェック項目

  • 求人票を改善しても応募数が増えない
  • 面接まで進む候補者の割合が低い
  • 内定辞退や入社辞退が続いている
  • 採用活動が担当者一人に依存しており、改善が進まない
  • 採用戦略やKPIが明確になっていない
  • 媒体担当者や代理店から提案を受けても、実務に落とし込めていない
  • 応募者とのコミュニケーションや面接評価が属人的になっている
  • 事業の成長スピードに採用が追いついていない
  • 採用活動の結果が数字で管理できていない

これらのうち、三つ以上当てはまる場合は、外部支援を活用したほうが改善のスピードが上がる可能性があります。
特に、「採用が止まっている」「何から改善すべきか分からない」という状態は、内部だけで解決しようとしても時間がかかり、その間に機会損失が膨らみます。

一方、次のような場合は、すぐにコンサルを依頼する必要はありません。

依頼しない方がよいケース

  • 採用の方針が固まっておらず、人数やスケジュールが不明瞭
  • 採用担当者が改善実行の手を動かせない状況にある
  • 顕在化した課題ではなく、漠然と「なんとなく不安」という段階
  • 採用よりも優先すべき経営課題がある

このような場合は、まず社内で整理をするか、ライトなスポット相談を活用し、方向性だけ確認するほうが合理的です。

採用は「やらない期間」が最もコストを生みます。
改善に踏み出すタイミングを見誤らないためにも、
外部支援を導入する目的と期待する効果を明確にすることが、最初のステップになります。

次の章では、採用コンサル会社を選ぶ際の比較ポイントについて、具体的に解説します。

ケース別のおすすめ採用コンサル会社5選【料金と支援範囲を比較】

採用を経営視点で強化したい中小企業は 『Grue(グルー)』

Grueは、採用戦略から求人票、媒体選定、面接設計、定着支援まで網羅した「経営直結型の伴走コンサル」。特徴的なのは、月額制で“戦略設計をベースに据えながら、必要な実務支援を柔軟に選択できる”点にあります。支援はすべて実務経験10年以上の人事が担当し、属人化を防ぎながら採用力を企業内に定着させていく仕組みを構築。コストを抑えつつ、戦略から実行まで一貫して任せたい中小企業に最適です。また、人事部の立ち上げにも対応しているため、「企業拡大を見据えてそろそろ人事部が必要」という企業にもおすすめです。

採用実務をフルで任せたい企業は 『Azurite』

Azuriteは、求人原稿の作成、スカウト送信、応募対応、パンフ制作や採用動画など、実務全般を依頼できるオーダーメイド型の採用代行です。月額20万円前後〜とコストを抑えつつ、ピンポイントで必要な支援を追加できる柔軟性が魅力。採用ノウハウはあるがリソースが足りない中小企業におすすめです。

採用活動と採用ブランディングを並行して進めたい企業は 『HeaR』

HeaRは採用戦略の設計と同時に、会社の魅力を言語化し、ブランディング設計まで支援。候補者体験やカルチャー発信にこだわる採用が可能です。費用は規模により変動しますが、月額20〜30万円前後で伴走型支援を提供。成長期のスタートアップや採用の“表現力”を高めたい企業に向いています。

採用と人事制度を同時に見直したい企業は『船井総研』

船井総研は、人材戦略だけでなく評価制度や人事制度まで踏み込んだ「経営コンサル型の採用支援」を提供。中堅企業の“経営課題としての採用”を設計・実行します。費用はプロジェクトごとに異なりますが、初期診断数十万円〜、継続支援で100万円以上のケースも。組織の構造改革を含む支援を求める企業に適しています。

採用業務をすべてオンラインでアウトソースしたい企業は『CASTER BIZ』

CASTER BIZは、採用業務をオンライン完結で代行するサービス。媒体運用から応募対応、日程調整、レポート作成まで網羅し、すべてリモートで提供されます。月額40万円〜+初期費用が必要ですが、自社で採用を回せる体制が整っていない企業には非常に効率的。リモート企業や地方企業でも安定稼働が可能です。

導入の流れと契約前に準備すること

問い合わせ前に決めるべき項目

採用コンサルへ問い合わせをする際、以下の4つの項目をあらかじめ整理しておくと、打ち合わせが無駄なく進み、的確な提案を受けることができます。

1. 採用計画(誰を、いつまでに、何人)

「いつまでに、どの職種を、何人採用したいか」が明確になっていないと、支援内容も定まらず、費用対効果の判断ができません。特に中途か新卒か、常勤か業務委託か、なども具体的にしておくと適切な支援を選びやすくなります。

2. 予算(目安でも可)

コンサルは月額固定型・成果報酬型・プロジェクト単位など、料金体系が幅広いため、事前に「この範囲で収めたい」という基準を持っておくと、マッチする支援会社を絞りやすくなります。ざっくりでも「月30万以内」や「初期費用なし希望」などがあるとスムーズです。

3. KPI(何を成果とみなすか)

単に「人を採れればいい」というゴールだけでなく、「スカウト返信率」「面接通過率」「入社後3ヶ月の定着率」など、どこに改善インパクトを求めるかを定めると、支援の焦点が明確になります。

4. 依頼範囲(戦略だけか、実務も含めるか)

戦略設計までで良いのか、求人票作成・媒体運用・日程調整・面接同席などの実務まで依頼したいのかによって、選ぶべき支援会社が大きく変わります。「手を動かしてほしいのか」「社内にノウハウを残したいのか」をはっきりさせると失敗が少なくなります。

まとめ|費用は“コスト”ではなく“投資”。判断基準は支援範囲と成果指標

採用コンサルの費用は、確かに安くはありません。しかし、毎回ゼロから試行錯誤し、採用に失敗するたびに発生する「時間的ロス」や「離職による損失」を考えれば、戦略設計や仕組み化にかかる支援費用は、単なる“出費”ではなく“再現性ある採用力”への投資です。

重要なのは、「何を任せたいか(=支援範囲)」と「何を成果とみなすか(=KPI)」を見極めたうえで、自社に合った支援会社を選ぶこと。

月額の安さだけで判断するのではなく、

  • 採用戦略が社内に残るか
  • 課題に合った内容になっているか
  • その支援が成果につながりそうか

といった“長期的な採用力の定着”に目を向けることで、外注の成功確率は大きく上がります。

「どこに相談すべきか迷う」という場合は、まずは自社の採用課題や体制を言語化し、必要な範囲だけ少しずつ相談する形でも構いません。費用に対する不安がある場合は、複数社に見積もりを依頼して比較するのも有効です。

採用のプロと協力することで、成果が出るスピードも、社内にノウハウが残る確率も大きく変わります。まずは一歩、信頼できるパートナー探しから始めてみてください。